2013年7月5日金曜日

毎日新聞: 降圧剤:ノバルティス、5大学に11億円寄付

降圧剤:ノバルティス、5大学に11億円寄付

毎日新聞 2013年08月09日 22時12分(最終更新 08月10日 02時09分)
田村憲久厚労相(奥中央)が出席して開かれた降圧剤臨床試験疑惑に関する検討委員会=東京・霞が関で2013年8月9日午後6時24分、須賀川理撮影
田村憲久厚労相(奥中央)が出席して開かれた降圧剤臨床試験疑惑に関する検討委員会=東京・霞が関で2013年8月9日午後6時24分、須賀川理撮影
 降圧剤バルサルタン(商品名ディオバン)に血圧を下げる以外の効果もあるとした臨床試験疑惑で、厚生労働相直轄の有識者による検討委員会が9日、初会合を開いた。販売元の製薬会社ノバルティスファーマ(東京)は、臨床試験を実施した5大学の主任研究者の研究室に提供した奨学寄付金が、総額11億3290万円に上ることを初めて明らかにした。ノ社と大学側に資金関係を積極的に公表するよう求める声が高まっていた。
 内訳は、東京慈恵会医大1億8770万円(2002〜07年)▽京都府立医大3億8170万円(03〜12年)▽千葉大2億4600万円(02〜09年)▽滋賀医大6550万円(02〜08年)▽名古屋大2億5200万円(02〜12年)。
 企業から資金提供を受けた研究では、論文でそのことを明示することが必要だ。だが、論文でノ社から資金提供されたことを明示していたのは慈恵医大と名古屋大だけだった。疑惑が表面化してからは、国などが大学とノ社に対し、金額も公表して説明責任を果たすよう求めていた。
 ノ社はこの日、広告や講演会の資料などの宣伝資材に5大学の論文を使った実績も報告。バルサルタン関連の全1384種類のうち計495種類で使っていた。委員会は、9月末をめどに再発防止策などについて、中間報告をまとめる。【河内敏康、八田浩輔】

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