2013年7月5日金曜日

毎日新聞: バルサルタン:徳洲会グループが使用を中止

バルサルタン:徳洲会グループが使用を中止

毎日新聞 2013年08月27日 06時30分(最終更新 08月27日 11時23分)
 降圧剤バルサルタン(商品名ディオバン)に血圧を下げる以外の効果もあるとした臨床試験疑惑で、病院などを経営する国内最大規模の徳洲会グループ(徳田虎雄理事長)が、バルサルタンの使用を中止したことが26日分かった。京都府立医大と東京慈恵会医大でデータ操作による論文不正が相次いで発覚し、患者に不安や不信感を与えたことが理由。すでに東京都済生会中央病院などでも中止の動きが出ており、今後さらに広がりそうだ。
 徳洲会グループは、傘下に100を超える病院や診療所がある。同グループによると、今月10日の幹部会議で使用中止を決定し、20日に各病院などに連絡した。
 中止の理由について「論文不正によって日本の臨床研究の信頼を大きく失墜させた。製薬会社ノバルティスファーマもこの研究データを使い、『ディオバンは他の薬に比べ有用である』とプロモーション(宣伝)していた」と指摘。その上で「患者に不安と不信感を与えた。同種の別の降圧剤もある」としている。バルサルタンを配合した別の薬品も使用中止の対象となる。今月から来月にかけて順次、別の降圧剤に切り替えていく方針だ。
 徳洲会グループ東京本部は「ディオバンには、血圧を下げる効果はあるので、医師の指示に基づき薬を変更するまでは、勝手に服用を中止しないでほしい」と、使用中の患者に対し注意をうながしている。【河内敏康、八田浩輔】

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