2013年7月7日日曜日

朝日新聞: ノバルティス社を東京地検に刑事告発 論文不正で厚労省

ノバルティス社を東京地検に刑事告発 論文不正で厚労省


高血圧治療薬ディオバンの論文不正問題で、厚生労働省は9日、販売元の製薬大手ノバルティスファーマに対する薬事法(誇大広告の禁止)違反の疑いでの告発状を東京地検に提出した。不正行為に関与した社員が特定できていないため、告発対象者は「氏名不詳」とした。同省によると虚偽・誇大広告のみでの刑事告発は例がないという。 薬事法は、医薬品や医療機器の効果について、うそや大げさな広告を禁止している。データの改ざんがあったとされる東京慈恵会医科大と京都府立医科大で実施した臨床研究の論文を使い、2011~12年に発行した広告が告発の対象。 厚労省は関係者の聞き取りなどにより、同社が不正を知りながら論文を広告に使った疑いが強いと判断した。ただ、強制力のない任意の行政調査では個人を特定できなかったため、捜査機関に真相解明を委ねる。 ディオバンは00年に発売され、5大学で効果を確かめる臨床研究が行われ、ノバルティス社の社員(当時)がデータ分析にかかわっていた。同社は「極めて重く受け止めている。当局に全面的に協力していく」などのコメントを出した。 京都府立医大は、朝日新聞の取材に「大学として告発の事実を確認していないが、告発されたのであれば、今後捜査を見守りたい。協力要請があれば全面的に協力したい。大学としては今、再発防止に全力で取り組んでいる」とコメントした。



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