2013年4月30日火曜日

NHK: 薬研究に社員関与 指針改定へ


薬研究に社員関与 指針改定へ
5月24日 18時16分

薬研究に社員関与 指針改定へ
京都府立医科大学の研究チームが行った、高血圧の治療薬の効果を調べる臨床研究に、この薬を販売する製薬会社の社員が関与し、所属を伏せたまま論文を発表していたことから、日本医学会は、臨床研究のガイドラインを改定する方針を決めました。
京都府立医科大学の研究チームは、平成16年から平成19年にかけて行った高血圧の治療薬「バルサルタン」の効果を調べる臨床研究で、この薬を販売する製薬会社、ノバルティスファーマの当時の社員がデータの解析を担当したものの、所属を伏せたまま論文を発表していました。
118の学会が加盟する日本医学会は利害関係のある当事者が身元を明らかにしなかったのは臨床研究のガイドラインに反するとして、24日、非公開で会合を開き、再発防止策を検討しました。
その結果、臨床研究の倫理面に関するガイドラインを改定する方針を決め、今後、具体的な内容を協議していくことになりました。
記者会見した高久史麿会長は、「製薬会社はこの論文を薬の宣伝に活用していて、好ましくない。非常に残念な、許し難い行為で、二度とあってはならない」と批判しました。
この臨床研究を巡っては、京都府立医科大学の研究チームの6本の論文が、「データに不適切な部分がある」などと指摘を受けてすべて撤回され、研究の責任者の教授が辞職しています。

厚労相「強く指導したい」

この問題について、田村厚生労働大臣は、24日の閣議後の会見で「社員が臨床試験に加わっていたにもかかわらず、その情報を公開せず、身分を隠していたような話で、情報を提供するときに公平でないことは確かだ。強く指導していきたい」と述べ、何らかの行政指導をする考えを示しました。

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