2013年4月30日火曜日

時事ドットコム: 製薬社員が臨床研究参加=高血圧治療薬、論文で身分伏せ

製薬社員が臨床研究参加=高血圧治療薬、論文で身分伏せ

 製薬会社ノバルティスファーマの高血圧治療薬「ディオバン(一般名バルサルタン)」について、5大学が効果を調べる臨床研究を行った際、同社社員(今月退職)がデータ解析などに関わり、上司の一部も支援していたとする報告書を同社がまとめたことが23日、分かった。同社は「研究に疑念を生じさせ、不適切だった」としている。
 報告書は日本医学会などに提出された。医学会は24日に調査委員会を開く。
 ディオバンは医師が処方する医療用医薬品で、売り上げは年間約1000億円。国内では2000年に販売が始まった。
 同社によると、01~04年に京都府立医大、東京慈恵会医大、千葉大、名古屋大、滋賀医大の研究者が、患者に投与して効果を調べる大規模な臨床研究を実施。従来の薬より脳卒中を減らす効果があるなどとする論文を発表した。
 社員は統計の専門家で、臨床研究でデータ解析などを行った。論文では、非常勤講師を務めていた大阪市立大の所属と記され、社員であることは伏せられていた。上司の一部は、社員が臨床研究に関わっていると認識しつつ支援し、同社は論文を医師への説明書などに引用していた。(2013/05/23-12:22)

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